T's Gazzetta ~SerieA 第23節 Juventus vs Inter~
こんにちは、今週はDerby d'Italia がありましたね、まだまだその余韻に浸っている僕です!
ということでT's Gazzetta更新します、是非ご覧下さい~!
image@www.juventus.com
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・試合結果
ユベントス 1ーインテル 0
44min:クアドラード
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チェルシーのコンテ監督、イタリア代表のヴェントゥーラ監督、アルゼンチン代表のエドガルド・バウサ監督がスタンド観戦するなど今年も注目度の高いDerby d'Italiaとなった。
「チャンピオンズリーグ準決勝のようなレベルの高い戦いだった」
ゲーム終了後に発したアッレグリ監督のコメントがこの一戦の重要さを物語っていた。
21節のラツィオ戦から、イグアイン、ディバラ、マンジュキッチ、クアドラード、そしてピャニッチを同時起用する「4-2-3-1」という”最適解”を見出したアッレグリ監督。一方、シーズン途中の就任にも関わらずチームを立て直して欧州カップ出場圏内も視野に入れることのできるランクまでチームを押し上げたピオリ監督もこの一戦では可変型システムで対抗。攻撃時はダンブロージオが左サイドで高いポジションをとることによって3バックに、守備時はムリージョが右サイドのケアを行う4バックのシステムに移行するというものだった。
このゲームでもユベントスは守備時に4+4という強固な2ラインを敷き、バイタルエリア内への縦パスに対しては完全にフィルターをかけた。この状況を打開すべく、左サイドではダンブロージオが高い位置をとって数的同数の状況を作り出す、そして右サイドではガリアルディーニがギャップを作る動きによってスペースを生み出そうとするがそれでも2ラインの牙城を崩しきれない。そのサイドではキエッリーニが球際への勝負強さをいかんなく発揮してプレーを続けさせなかった。
ただそれでもインテルはポジティブトランジションではこの2ラインが形成されるまでに一気にボックス内でのフィニッシュへ持ち込もうとする場面を作り出したが、ここでもキエッリーニが立ちはだかった。持ち前の1vs1の強さでボールを奪うとそのまま相手のファールを誘い、決定機をほとんど作らせなかった。
同様にこの大一番でCBに抜擢されたメデルも体幹の強さを生かす対人守備能力の高さを披露。現地メディアは”9番の対決”という構図でイタリアダービーを盛り上げていたが、くしくもメデル、そしてキエッリーニが互いに「敵の”9番”に起点のポイントを作らせなかった」ことが引き締まったゲームになった大きな要因だろう。
ミスの少なさ、球際への執念、両指揮官の采配、どれをとってもハイレベルであり、このゲーム唯一の得点がCKからの流れによるものであることを考慮すると「チャンピオンズリーグ準決勝」という例え方は大袈裟ではないはずだ。
2週間というチャンピオンズリーグ再開までの期間でどれだけこの”最適解”のディティールを詰めることができるのか。3ポイントを積み上げることができたからこそ、このダービーマッチこそ”教材”になるに違いない。
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1、キエッリーニ:7.5(MOM)
前節サッスオーロ戦ではビルドアップの局面でのミスが目立ったが、さすがに大一番では修正してきた。後半67分カウンターの局面ではボヌッチと共に落ち着いてリトリートし、イカルディのシュートコースを限定。更に最大の見どころは84分のカウンターシーン、ペリシッチに絶妙なタイミングで間合いを詰め、ボックス内から自陣サイドの深い位置に追いやり、ボール奪取に成功。2度の決定機を潰してクリーンシート達成に大きく貢献した。
アルテミオ・フランキでの惨敗劇を見てBBCはもう限界を迎えていると感じたティフォージは多いだろう。しかしそれはあくまでも3バックのシステムについてであり、個々人の持ち味は全く錆びついていないことを証明してみせたのだ。
2、クアドラード:7.5
このダービーマッチ唯一の得点は”最適解”採用によって一気にコンディションを上げたこのコロンビア人快速アタッカーによるスーペルゴラッソだった。CKのこぼれ球をうまく抑えて右脚から放たれたシュートはハンダノビッチの左手をかすめてゴールネットに吸い込まれたのだ。
また得点シーン以外でも、ダンブロージオのポジション取りに対応し、右サイドで数的不利に陥らないように蓋をするなど守備面でも貢献。そしてファーサイドからダイナゴナルランで飛び込んでくるマンジュキッチを狙うクロスの精度も高く、1つの攻撃パターンとして嵌っていることを印象付けた。
このスーペルゴラッソを機に欧州の舞台に向けての視界は良好だ。
3、ピャニッチ:7.0
トレクァルティスタから中盤2センターへの模様替えは完了済だ。今日はパス成功率86%とこのボスニア人にしては少し低いが、失敗の大半は相手DFの裏のスペースを狙ったパスであることを加味すると中盤での安定感はここ2,3試合と比べても変わりない。守備面でも中央バイタルエリアでケディラと共に縦のパスコースを消した。
本人もゲーム後に「このシステムだと誰もがゴールを狙えるね。高いクオリティを発揮できると思うよ。」というコメントを残しており、かなり手応えを感じているようだ。
4、ハンダノビッチ:7.5
この大事なダービーマッチで敗戦を喫したにも関わらず最高評価を与えた。このスロベニア人はなんと決定機を5度もセーブしたのだ。その中でも特筆すべきは前半終了間際にピャニッチの枠内コースぎりぎりのFKを弾き出したことだ。その直後のクアドラードのゴラッソによる失点シーンはノーチャンスだ。
5、ガリアルディーニ:6.0
この冬にベルガモから活躍の場を移し、早くも中盤で違いを生み出している22歳は初めての大舞台にも関わらず、ダービーの重要性を理解した上でいつもとは違うプレーをしていたように見えた。抜群のポジショニングセンスだけでなく、加入後にはあまり見られなかったセカンドボールへの反応の速さ、球際でのを3度にわたるキエッリーニとの”バトル”を通じてスタンド観戦していたヴェントゥーラへ次期イタリア代表の主力としてアピール。
ただ注文をつけるならば、後半にもう少しサイドでギャップを作る動きが欲しかった。ビッグマッチで特に要求されるインテンシティの高さに少し課題を残した形だ。
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