「移籍の噂」vol.17 ~グラナータで待ち受ける”試練”~

サッカーを専門に扱うイタリアの大手メディア「Calciomercato」から、カルチョファンが興味を引きそうなニュースをpick upするコーナー「移籍の噂」。

今シーズンここまでリーグ戦で36得点とユベントスに並んで3番目の得点能力を誇っているトリノ。そのうちアンドレ・ベロッティ、イアゴ・ファルケ、そしてアダム・リャイッチの3枚で26得点を挙げており、この前線3枚のフィニッシュの場面における個人能力は上位クラブにとっても脅威だ。果たしてこの3枚にパラグアイ人の快速ウィンガーは割って入ることができるのだろうか、自身の真価が試される時がやって来た。


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 ・イトゥルベがトリノ加入間近か、メディカルチェック入りへ



image@http://www.calciomercato.com


昨シーズン、シーズン後半をボーンマスで過ごしたこの男はアダム・リャイッチやイアゴ・ファルケと同じ道をたどることになりそうだ。

ASローマのWGファン・イトゥルベ(23)はグラナータ(トリノの愛称)へ半年間のレンタル移籍目前に迫っている。この契約にはトリノが今シーズン終了後に1200万ユーロを支払うと完全移籍で獲得できる買い取りオプションが盛り込まれているようだ。

2014年の夏にASローマがヴェローナに2400万ユーロという高額な移籍金を支払って彼を獲得したことを考慮すると、大幅に移籍金額を値引きした形だ。彼は既にトリノに到着しており、明日1/3(火)午前中にメディカルチェックを受ける予定。

このパラグアイ人は今夏にASローマからの放出が濃厚だったのにも関わらず、ルチアーノ・スパレッティ監督からの期待もあってチームに残留。ところが今シーズンここまでリーグ戦、欧州カップ戦合わせて12試合と出場機会を与えられているが、わずか1ゴールと結果を残せていない。

パラグアイ代表では年代別代表時も含めて(アルゼンチンU-20代表でもプレー経験を持つ)通算5ゴールを挙げている。ASローマ所属時は68試合に出場してわずか5アシスト、昨シーズンのローン先のボーンマスでも4試合の出場でノーゴール、ノーアシストに終わり、ASローマ加入以降結果を出せずに苦しんでいる。


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この冬の移籍市場でASローマがFFP抵触を避けるためのやり繰りに追われている印象を改めて受けた。以前サッスオーロのMFペッレグリーニ(20)獲得の可能性を示唆する記事(「移籍の噂」vol.12 ~ローマの中盤の鍵を握る”プランB”~)で紹介したようにASローマはアフリカ・ネーションズ・カップでチームを離脱するモハメド・サラ―の代役の確保、そして中盤2センターのレギュラークラス1人を確保することがユベントスとのスクデット争いをシーズン終盤まで持ち込む最低条件だ。

ただその獲得資金を捻出してFFPに抵触しないようにするという難しいミッションをフロントはクリアする必要がある。

一部ではイトゥルベのレンタル移籍に合わせて今シーズンの夏に同じくトリノへレンタル移籍したイアゴ・ファルケの買い取りオプション行使の前倒しや、現在ASローマがエンポリに貸し出しているGKルカシュ・スコルプスキ(25)を交渉に盛り込む見込みといった報道が出ており、今後両クラブの交渉は活発になる見通しだ。

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