T's Gazzetta ~SerieA 第15節 Napoli vs Inter~

「移籍の噂」に続いて「T's Gazzetta」も始動!

このコーナーでは毎節2試合をpick upして個人的に注目していた選手の採点を行います。

各チーム3人ずつ論評し、その他に気になった選手は採点と短評を載せています。

SerieAの試合を対象にして、「日本で一番早い採点」を目指します。

それでは第1弾 SerieA 第15節 Napoli vs Interの選手採点をご覧ください!


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・試合結果

 Napoli 3ーInter 0

 2min:ジェリンスキ(カジェホン)

 6min:ハムシク(ジェリンスキ)

 51min:インシーニエ(アルビオル)

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久々にスタディオ・サンパオロに詰めかけたサポーターが満足して観戦できたような気がする。 

中央でInterのプレッシャーを簡単にかわすようにワンタッチでどんどんボールを動かしてサイドの裏のスペースを攻略するNapoliの狙いが立ち上がりから見事にはまった。もう序盤で試合が決まったのかと思えるくらい攻撃面で素晴らしいパフォーマンスを見せてくれ、幾度となくサイドからの崩しでInterの守備陣を脅かした。

一方「コンディションの波の激しさ」を露呈したInter、前節ではFiorentina相手に後半1点差に詰められながらも最後はイカルディが試合を決定づけるゴールを決めて勝利したが、今日はその攻撃陣がほとんど仕事できず、いつもの守備陣の不安定さ(特に両SB、ラノッキア)が際立ったように感じた。サイド攻撃では相変わらず個人技に頼らざるを得ない状況であり、イカルディは全く仕事をさせてもらえなかった。


・注目選手の採点

 Napoli

1、ハムシク:7.5(MOM)

今日もこのスロバキア人は決定的な違いを生み出した。中央の狭いスペースでワンタッチではたいてサイドに正確なロングフィードを供給したり、カウンター時には自分で持ち上がって敵陣バイタルエリアでスペースを突く斜めのパスを出すなど大きな仕事をやってのけた。立ち上がりの2点目のシーンでは自身がサイドから中に絞って相手DFの振り切るダイナゴラルランを見せた。


2、ガッビアディーニ:7.0

少し過大評価と思う方もいらっしゃるかもしれない。もちろん立ち上がりで一気に2点を挙げたことにおけるハムシクの貢献度が高いが、個人的には前線から少し下がった位置におけるガッビアディーニのポストプレーも大きかったと感じている。またゴール前では自らサイドに流れ、ボールを受けることによって相手DFのマークのギャップを生み出した。ただ一方でパスを受けた時のワンタッチ目が大きくなることが多く、まだ改善に余地はある。


3、ディアワラ:6.5

今日も守備の面でバイタルエリアへの決定的な縦パスを通さないようなエリアのカバーリングは健在だった。前半Interはボックス外からのシュートが多かったが、そのシュートに対する寄せの速さ、セカンドボールへの対応の速さがInterの攻撃陣に影を潜める要因になった。更にビルドアップでは相手の背後からのプレッシャーを回避して自ら持ち上がっていくシーンも見られた。


その他、

 1アシストを記録した以外にも自陣深くまで下がって献身的な守備を見せたカジェホンに6.5

 とにかくイカルディに決定的な仕事をほとんどさせなかったラウール アルビオルとクリバリに6.5

 1ゴール、1アシストを記録したジェリンスキに7.0

                                        をつけた。


 Inter

1、カンドレーヴァ:4.5

 RSBのダンブロージオがグラムとインシーニエによるサイド攻撃に対して常に警戒する必要があったため縦の連携が無く、個人技で打開するしか方法はなかった。ただその頼みの個人技も今日はさっぱり。精度の高さが持ち味であるクロスを供給する場面が今日はほとんど見られなかった。またレイナの反応の速さを褒めるべき枠内シュートを放つシーンもあったが、それを差し引いても2度の決定機で枠内を捉えられなかったのはあまりにも痛すぎた。先程述べた「コンディションの波の激しさ」を一番感じるくらい、プレー全体的に精彩を欠いた印象だ。


2、コンドグビア:5.0

 後半の早い時間帯でピッチを去ってもおかしくない内容だった。バイタルエリア手前でフィルターをかけることができず、カウンター時にはハムシクに簡単に剝がされてサイドの裏のスペースへ供給させる起点となってしまった。ビルドアップ時でも横パス、バックパスなどリスクを冒さないプレーばかり選択する上、自陣でボールロストして決定機に繋がるシーンも見受けられた。前節でも後半の早い時間帯に交代している。このようなプレーが続くと監督交代で巡ってきたチャンスも逃す結果になるかもしれない。


3、バネガ:5.5

 他のInterの選手と比べてプレーの選択が一番難しかったかもしれない。個人技頼みのサイド攻撃に依存していたこともあって前半30分まではほとんどパスを受ける機会が無く、中央で孤立していた。30分を過ぎると左サイドに流れてペリシッチやアンサルディとの連携を試みたが、数的優位を作るためのディフェンスの戻りが速く、狭いスペースでのパスの出し入れに苦しんだ。攻撃パターンの方向性の修正ができず、足を踏まれたこともあって前半のみの交代を余儀なくされた。


その他、

 今日前半に1本シュートを放った以外、ゴール前でほとんど仕事ができなかったイカルディに5.0

 終了間際に決定機を逸したものの、唯一崩しのパターンの可能性を感じたペリシッチに6.0

 インシーニエに何度も裏のスペースを取られて決定機を作られたダンブロージオに4.0

                                        をつけた。


次回は12/4(日)4:45キックオフのJuventus vs Atalantaです、是非ご期待ください!!!





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